震災の大祈祷



 いよいよ今日から震災の大祈祷が始る。

信者様方からは沢山の応援の声が届き

ここまで愛の深い方々と御縁を持てたことに感動あまりなく

只々愛染聖天様と感動に心震わすのみである。

 

我々教団の世の中に対する奉仕の形は皆様がお知りの如く祈りである。

これは形を持たない。

しかしこれは強い信仰を持ち得る者のみが確実に体感し獲得できる

神秘奇跡の世界であり、実は眼で見える形有る世界の行為を

感嘆に凌駕超越しているものだ。

その祈りの心に広がる世界は荘厳で細緻に富み、神妙である。

正に真理なのです。

例えば昨今の国際社会に目をやれば、

力ある者達の利害が目ざとく感じられてならない。

しかし我々の祈りはどうだろう?

誠に美しいものではないだろうか、いや美しさの極みと云ってよい。

そこには思惑など微塵もない。他を祈る事にあろうはずが無いのだ。

あるのは愛、愛だけなのである。

まさに其処には

形あるものを超えた愛という完全なるものが顕現しているのだ。

そしてその愛を祈り合う感応が創り出す

神との想像の世界が

現実世界に形となって奇跡を創造する。

 

故に信徒の皆様。

共に愛を祈り。

共に感応し

共に神と素晴らしい世界を想像し

そして現実世界に奇跡を起こそうではありませんか。

 

私は共に愛を祈る皆様を心から誇りに思う。

 

合掌

 

先日、私は、私の最も尊敬する高僧から

私への最後贈り物だと十一面様を頂いた。

師はご高齢により明日をも知れぬ状態になっておられる。

故にまさしくその仏像は

生き仏と迄謳われた偉大な師が

最後の気力を振り絞って入魂された

遺言とも云える一面様であった。

 

私の中の大慈の心が

否応無しに震えてならない。