二年



先程入信されてより二年の方の心願が叶ったとのお礼の報告を頂いた。

不倫をしていたその信徒様は関係が悪化し捨てられ

音信不通に迄されてしまい

遂に我が教団の門を叩いたのだった。

私はその成就の報を聞き

成就までの道のりが長くかかったぶん

私の思い入れも強く、

よく頑張ったと

称賛の思いと共に涙が溢れた。

愛染聖天は帰依したもの必ずたとえ人殺しでさえもその願いを成就させる。

しかもその叶え方も素晴らしい。

微妙に人間関係、人の心を作り上げ、まとめ、関係させていく。

その完璧なまでの成就の構築は崩れることはない。

他の呪術のような一時の悪戯のように、全てをかえって壊してしまうような稚拙な力ではないのである。

またこれ迄の月日の間にも日々生れる色々な悩みの成就が沢山あった。

そしてこの度のご結婚までの道のり、彼女曰く、長いようで

日々の心の充実と生活の中の色々細かな心願成就の積み重ねに

少しも長いなんて思うことがなかったらしく

それよりも愛染聖天に出会わなければ

十年どころか決して成就などなかったと申された。

彼女は本当に愛染聖天が好きなのだ。

人の煩悩、悩みとは絶えないものだが彼女は

必ずこれから人生を勝ちつづけるだろう。

 話は変わるが良くどれくらで叶うのかという質問があるが、

それは人によってである。

三か月の方もおれば、二週間、半年、

そして彼女のように二年といった場合もある。

また長くかかったからといってその人間を

愛染聖天様が嫌っていたわけではない。

その方の持つ状況の深さもある。

信仰の深さを増せばその状況を打破できるのであるし、

その深さが状況の深さに反比例し成就の出口に向かわすのである。

上記の信徒様のように二年は長いと思う方が沢山いらっしゃると思うが

上記の彼女のご納得なされた言葉からも知れるように

彼女の状況は十年かかっても無理なほど悪く

それを二年でやってのけたのは

やはり彼女の信仰の深さがあったのである。

どうか信者の皆様も彼女に負けないように

ご自分の状況に反比例する強い信仰心を

持ち一日でも早い成就を迎えて頂きたい。

もちろん彼女はこれからも私の信者であり

今度は元気な赤ちゃんと幸せな家庭、

そして彼の浮気防止を早速願いでておられた。

愛染聖天の信仰は、成就で終わりなのではなく

新たな始まりなのである。 

 

 

合掌